STAYAND株式会社は2026年10月30日、民泊オーナーが自分に合った運営代行会社を無料で比較・選定できるサービス「代行&(ダイコウアンド)」をリリースしたと発表しました。発表によると、掲載する代行会社は18社まで広がり、民泊オーナーからの相談料や紹介手数料は受け取っていないとされています。
運営代行を頼むかどうか、どこに頼むかは、民泊を続けるうえで大きい決めごとです。候補を横並びで見られる場が増えること自体は、探す側の手間を減らします。ただし、こうしたサービスに掲載されていることは、その会社が住宅宿泊管理業の登録を受けていることを示すものではありません。二つは別の仕組みで、確かめる相手も違います。
そこでこの記事では、発表に書かれている内容を表記のまま並べ、発表に書かれていない項目は埋めずに示します。そのあとで、委託先の候補を受け取ったあとに自分の側へ残る確認を、観光庁が公表しているページの記載から組み立てます。特定の事業者やサービスを推奨するものではありません。委託の範囲と契約前の書面を法令の側から通して読みたい場合は民泊の運営代行にまとめています。
発表に書かれているサービスの内容
発表は「代行&」を、民泊オーナーが自分の物件に合った運営代行会社を見つけるための比較・紹介サービスだと説明しています。サービスの開始は2025年とされ、掲載する代行会社は18社まで広がったと記載されています。掲載にあたっては、運営実績やトラブル対応の体制、契約条件の透明性など、複数の基準で独自の審査を行い、通過した会社だけを掲載しているとされています。掲載後も定期的にサービス品質を確認し、基準を満たさなくなった場合は掲載を見直すことで品質を保っているとも書かれています。
機能として挙げられているのは三つです。料金体系や対応エリア、契約期間、緊急駆けつけの有無、多言語対応の可否などの条件で、掲載している会社を横断的に比較できること。専任スタッフがオーナーの条件を聞いたうえで候補となる代行会社を紹介すること。そして、候補の会社とサイト内のチャットで直接やり取りできることです。紹介された会社と契約する義務はなく、合わなければ別の候補を案内するとも記載されています。
今後については、2027年3月までに掲載代行会社を30社に増やし、対応エリアを東京都内から関東全域・関西の主要都市へ広げることを目指すとされています。発表元のSTAYAND株式会社は本社を東京都新宿区に置き、代表取締役は松田徹也氏、設立は2025年と記載されています。同社は、宿泊事業に関わる三つのサービスを通じて民泊オーナーの事業を支えてきたと説明しており、今回のサービスはそのうちの一つという位置づけです。
| 項目 | 発表の記載 |
|---|---|
| サービス名 | 代行&(ダイコウアンド) |
| 内容 | 民泊運営代行会社の比較・紹介サービス |
| 発表日 | 2026年10月30日 |
| 掲載代行会社数 | 18社(2026年10月時点・独自審査通過企業のみ) |
| 利用料 | 民泊オーナーの相談・紹介は無料 |
| 掲載の判断 | 運営実績、トラブル対応の体制、契約条件の透明性など複数の基準で独自の審査 |
| 今後の目標 | 2027年3月までに掲載30社、対応エリアを関東全域・関西の主要都市へ |
| 発表元 | STAYAND株式会社(東京都新宿区/代表取締役 松田徹也) |
発表が背景として挙げているのは、都内の規制の動きです
発表は背景として、2026年に入り東京都内で民泊に関する規制の強化が進み、これから開業する施設だけでなく、すでに営業している施設にも対象が広がり始めていると述べています。そのうえで、届出の更新、営業日数の管理、近隣対応の記録など、代行会社がどこまで担えるかがオーナーの事業継続を左右していると書いています。
この部分について、発表は区ごとの条例や区の公表資料を出典として挙げています。ただし当サイトは今回、挙げられている各区の資料を一件ずつ確認していません。そのため、区名と結びついた日数や区域の条件は、この記事には書きません。発表の記載をそのまま引き写すと、当サイトが確認した値のように読まれるためです。条例の内容は区ごとに違い、同じ区のなかでも対象になる区域と適用の時期が分かれます。自分の物件がどの扱いになるかは、届出先の窓口に確認してください。
当サイトが公表資料で確認した区の動きとしては、豊島区が旅館業法施行条例を改正した件を別の記事にしています(豊島区が一部屋旅館の規制を強化)。こちらは住宅宿泊事業ではなく旅館業の許可に関わるもので、同じ「規制の強化」という言葉でも、かかる法律が違います。代行会社に何を任せられるかを考えるときも、自分の宿がどちらの法律で動いているのかが先に来ます。
掲載されていることと、登録されていることは別です
運営代行という言葉は、法令には出てきません。観光庁の公表ページで定義されているのは住宅宿泊管理業で、住宅宿泊事業者から法第11条第1項に規定する委託を受けて、報酬を得て、住宅宿泊管理業務を行う事業とされています。住宅宿泊管理業務とは、法第5条から第10条までの規定による業務及び住宅宿泊事業の適切な実施のために必要な届出住宅の維持保全に関する業務だと書かれています。そして住宅宿泊管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受ける必要があり、登録は5年ごとにその更新を受ける必要があるとされています。
登録を受けているかどうかは、外から確かめられる形になっています。観光庁は、適切な登録を受けた業者であることを外形的に明らかにする必要があるため、登録を受けた営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げる必要があると説明しています。登録業者の情報についても、現在登録されている住宅宿泊管理業者の情報が国土交通省のホームページで公開されていると案内されています。
罰則も置かれています。登録をせずに住宅宿泊管理業を営んだ者、そして自分の名義をもって他人に住宅宿泊管理業を営ませた者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はこれの併科とされています。標識の未掲示や報告義務違反などには30万円以下の罰金が定められています。
つまり、比較・紹介サービスの審査と、法令上の登録は別の層にあります。前者は掲載する側が自分で決めた基準で、今回の発表はその具体的な内容を示していません。後者は国の登録で、受けているかどうかを誰でも照会できます。候補として受け取った会社について後者を自分で確かめる手間は、どのサービスを使っても残ります。
候補を受け取ったあとに残る確認
観光庁は、管理受託契約について、締結前に必要事項を記載した書面を交付することを住宅宿泊管理業者の義務として挙げています。この書面には登録年月日及び登録番号が記載されます。比較の画面に並んでいた条件と、書面に書かれている内容が一致しているかどうかは、契約の前に突き合わせられます。条件の表示と書面の内容が食い違っていれば、そこが最初の確認点になります。
誇大広告等の禁止と不当な勧誘等の禁止も、同じページに並んでいます。虚偽や誇大な表示をしないこと、迷惑な時間帯の勧誘や執拗な勧誘をしないことが求められています。苦情への対応については、観光庁は現地へ駆けつける時間の目安として30分以内、交通事情により60分以内と示しています。緊急駆けつけの有無を比較の条件として見る場合、この目安が読み方の手がかりになります。
帳簿の備付けと5年間の保存、従業者証明書の携帯、事業年度終了後と契約満了後の報告も、業務として並んでいます。これらは委託したあとに相手の側で続く義務で、契約の時点では結果が見えません。比較の段階で確かめられるのは、これらを果たせる体制についての説明までです。
委託の単位は、比較を始める前に決まっています
もう一つ、比較を始める前に決まっていることがあります。委託する範囲です。
観光庁は、届出住宅の居室の数が5を超える場合、または届出住宅に人を宿泊させる間に不在となる場合に、管理業務を委託する必要があると説明しています。不在については、日常生活を営む上で通常行われる行為に要する時間の範囲内の不在は除くとされ、原則として1時間程度、生活必需品の購入などで必要な場合は2時間程度までの範囲と示されています。宿泊者が全員外出している場合は、事業者が不在でも不在の扱いにはならないとされています。
そして委託の仕方にも形があります。委託は一の住宅宿泊管理業者に対して行うこととされ、複数の者に分割して委託することは認められていません。業務の一部を住宅宿泊事業者が自ら行うことも認められていないとされています。委託を受けた側からの再委託については、全部の再委託が禁じられ、一部は契約で定めれば可能とされています。
ここが効いてくるのは、比較の条件を選ぶときです。清掃だけ、問い合わせ対応だけという切り出し方で選べるとは限りません。委託義務がかかる物件では、任せる相手は一つに決まり、そのうえで業務の全部が相手に渡ります。自分に委託義務があるかどうかの判定は民泊の家主居住型と家主不在型に、委託せずに自分で回す場合に来る業務は民泊の自主管理に整理しています。法令の当てはめは物件ごとの事情で変わるため、当サイトでは断定しません。
この発表に記載のないこと
代行会社を選ぶ側が知りたくなる項目のうち、この発表に書かれていないものを並べます。埋めずにそのまま示します。
| 知りたくなる項目 | この発表での扱い |
|---|---|
| 独自の審査の基準の具体的な内容 | 記載がありません |
| 掲載されている会社の社名 | 記載がありません |
| 代行会社の側が負担する掲載料や成約時の費用 | 記載がありません |
| 候補を紹介するときの選び方や並べ方の基準 | 記載がありません |
| 基準を満たさず掲載を見直した件数 | 記載がありません |
| 掲載社が住宅宿泊管理業の登録を受けているかどうかの明示 | 記載がありません |
| 紹介から契約に至った件数 | 記載がありません |
発表は、民泊オーナーからの相談料や紹介手数料は受け取っていないと記載しています。一方で、掲載される代行会社の側がどのような費用を負担しているかについては書かれていません。比較や紹介の仕組みでは、どちら側が費用を負担しているかが並べ方に影響しうるため、当サイトではここを空欄のまま示します。埋めるとすれば、同社の後続の発表によることになります。
自分の案件に置き換えるときに
このニュースから持ち帰れるのは、順番の整理です。
比較・紹介サービスは、候補を集める段を代わりに行うものです。発表の記載から読み取れるのは、掲載社数と、独自の審査を行っているという説明、そしてオーナー側の利用が無料であることまでです。審査の基準そのものは公表されていないため、掲載の有無を選定の根拠にはできません。候補が集まった状態と、委託先が決まった状態は違います。
次に、登録の確認は自分で行えます。国土交通省のホームページで登録業者の情報が公開されており、営業所又は事務所には標識が掲げられます。契約の前に交付される書面には、登録年月日及び登録番号が記載されます。ここまでは、候補をどこから受け取ったかに関係なく同じ手順です。
最後に、委託の単位は法令の側で決まっています。居室の数と不在の有無で委託義務の有無が分かれ、委託する場合は一の業者へ全部を任せる形になります。複数の物件を持っている場合に数える単位は民泊の複数物件の管理にまとめました。この記事は公表された発表と公的資料の記載を整理したもので、特定のサービスの利用を勧めるものではありません。自分の物件で必要な手続きと、委託義務の有無の判定は、届出先である都道府県知事等の窓口に確認してください。
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